ひとりですること
今回の「うさぎひとり」の公演はマスターベーションがテーマです。
思えば、このテーマについては並々ならぬ熱意がありました。
性に目覚め始めたころ、文学少女だった私は小説のそういった場面に対して大変敏感に反応しました。
当時、村上龍さんの「トパーズ」とか村上春樹さんの「ノルウェイの森」とかすごく流行っていました。
割と性的な場面も多く、中学生には十分刺激的でした。
レディースコミックをこっそり買っていた時期もありましたが、死体とどうたらとか若干方向性が行き過ぎていて引いたのも覚えています。
しかし、中高女子校で大学は共学でしたが、実際に男性と接するのはとても恐ろしくまたコミュニケーションがとてつもなく不器用なため、性的な接触に至るのは至難の技です。
また、親に「結婚するまで清らかな体でいなければいけない」と言われていたこともかなり自分の枷となっていました。
それでも生物である以上性欲がある。
どうすればいいか。
ひとりですることを極めるしかありません。
ところがこれもなかなか下手くそで、いつもイライラしていました。
こういったもやもやをどうすればいいか、悩んでいました。
なかなか話せる人もいず、女子のマスターベーションについて書かれた文献も少なく。
また、情報が少ないゆえに「自分がおかしいのではないか」といった気持ちもなかなか拭い去ることができませんでした。
そんなことがこの戯曲を書くきっかけになっております。
嘘のない作品になっているのは間違いないかと思います。
どうかよろしくお願いします。
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